岡谷に建設予定の桟橋「LAKEHOOD OKAYA (レイクフッドオカヤ)」では、事業の一つとしてワカサギ釣りを計画しています。
そこでは船が活躍するのですが、所有している船はどれもメンテナンスが必要で、今から少しずつ手をかけていかなければなりません。
やれる範囲のことは自分たちでやる!というスタンスなので、手始めにボロボロのキャプテンシートの生地張り替えに挑戦しました。
〈シートの現状〉
見てください、このボロボロさ。
色は褪せ、シート生地が破れて中のスポンジが丸見え。そしてスポンジも欠けています。
これはなんとかしないといけません。
〈型取りから開始〉
パーツ毎にナンバーを振り分けて型紙を作ります。
新たに製作するのはオリジナルと同様に2色の生地を使用します。
ポイントとなるのがパイピングです。
これがあるのとないのでは、完成度というか豪華さに違いが出るはずです。
初挑戦となります。
糸をほどいて縫い代を切り離し、型を起こします。
配色のシュミレーションです。
この色に近い合皮生地で製作します。
それぞれのパーツの面積を出して、生地の用尺を確認します。
写真に写っている2色の生地はすでに型紙通りに切り出したもの。
型紙通りに生地へなぞり、そこから10mmの縫い代をとったものを切り出しました。
〈パイピングで戸惑う〉
初挑戦のパイピングも一応は何とか形になり一安心。
パイピング芯には3mmの芯入りナイロンコードを使用しました。
オリジナルのパイピングには固い樹脂の芯が使われていましたが、どこかのブログを見てナイロンコードに決めました。
実際にナイロンコードを使ってみて良かった点がありました。
それは、パイピングを生地に挟んで縫う際、パイピングコードの端も巻き込み気味に、一緒に縫えることでした。
これはどういう事かと言うと、パイピングパーツの上に一枚生地が乗っているため、パイピングの端がどこなのか非常にわかりづらく、しっかりとパインピングの端で縫えているか不安でした。
縫い終わって裏返した際、パインピングが出っ張りすぎてブラブラになるより、食い込み気味にパイピングを縫った方がまだマシな見た目になると判断したものです。
本来なら専用の押え金を使ったり、重ねた生地の端を揃えて、決めた距離で縫えば計画上はちゃんとした位置で縫えるはずです。
本体生地の縫い代10mmに対して、パイピングを包んだ後の生地の縫い代もしっかりと10mmになるようにすればいいのですが、3mmのコードを包んだあとに縫い代が10mmになる生地寸法が割り出せませんでした。
よって、結果的にパイピングを包んだ後の縫い代は10mm足らずとなり、本体生地とパイピング生地を端合わせで、何ミリの位置に針を落とせば上手くいくはずだという手法をとることが出来ませんでした。
〈座面側を試しに被せてみて、あっヤバいかも〉
縫い終わったあと、試しに被せてみました。
大体のサイズ感と縫製具合は問題有りませんが、中央に弛みがあります。
最終的には生地を座面の裏へ巻き込んで、張りながらタッカー止めするので、弛みはここまで酷くないように思いました。
ただ、ピンピンに張ったとしても中央部が凹むことが予測されました。
〈スポンジの増し盛り〉
ベースとなるスポンジを見ると、長年の使用により中央部がつぶれています。
これでは、生地をいくら張ったとしても、凹んだところには対応できません。
端っこ欠けてるし。
近くの手芸屋で手ごろなスポンジを手に入れ、上に乗せてスポンジの増し盛りをしてから被せます。
弛むくらいなら、山盛りの方がマシと言う感じで、強引に押さえつけながら生地をタッカー止め。
どうです?パンパンでしょ。
この辺は成型品と違って、腕ずくで何とかなります。
〈勢いで背面も増し盛り〉
慣れてきたパイピングを縫い付け、カーブでは切り込みを入れていきます。
仮止めの前に、パーツの長さ確認でクリップを使用しました。
ちなみに仮止めは両面テープです。
増し盛り前の試し被せ。
ちなみにロゴはオリジナルで刺繍しています。
毎度お世話になっている街の工作室「fabスペースhanare」にて、データを持ち込み、自分で刺繍ミシンを操作して仕上げました。
ロゴ位置が上にズレた、、、
〈シート金具もぬかりなく〉
生地が綺麗になったので、金具も磨きます。
(Before)
(After)
〈金具を取り付けて完成〉
パンパンになったシートの完成です。
これを見て思うのは、細かい所をいかにしっかりやれるか。
めんどくさがって適当にやった部分が最後に出てきます。
〈最後は雰囲気で結果オーライ〉
これは船のキャプテンシートです。
ガレージに置いてどうか?ではありません。
船に乗せてどう見えるか。
この際、細かい所は見ないことに。
自分なりに、よくやった!ということにします。
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