寒暖差が激しいこの頃ですが、諏訪湖周辺の緑は着実に鮮やかになってきています。
いよいよ水辺での遊びもシーズンインしたい!
のですが、そのまえにやっておかなければいけないことがありました。
それは浸水の修理。
数年前に浮いた時に浸水が発覚。修理なんてやったことがないので今年まで放置していました。
やっと重い腰を上げて、修理方法をネットで検索。
必要な道具を揃えて無事修理完了しました。(見た目的には、、、)
はじめに
下記の修理方法は、素人作業によるものです。
艤装品を外した後の小さな穴埋めなどと異なり、浸水に直結する箇所を自己責任で修理しました。
もともと、この修理自体がダメもと前提です。
僕も今回の作業にあたり色んなサイトを参考にしましたが、完全な修理を約束するものでは無いという文言がほとんどでした。
命に関わることなので当然だと思います。
あくまで参考程度に読んでください。
〈カヤック修理〉
パーセプションのインパルスです。
カテゴリーはレクレーションカヤック。主に釣りで使っていました。
使用年数は不明。少なくとも自分のもとに来てから10年は経っています。
前回浮いたのは数年前。
所有する2艇のうち、このインパルスを友人に貸して一緒に諏訪湖へ出ました。
1時間ほど漕いでから小休止したとき、カヤックってこんなに水入ってくるもの?と聞かれて中を覗くとだいぶ水が溜まっていました。
浅瀬から乗り込んだ際に入った水くらいだろうと思っていたので、驚きとショックでした。
このままでは乗れない、、、
どうやって直そうかと、放置状態でした。
浸水の原因は、座面脚部付け根のひび割れです。
両側に10センチ弱の亀裂があり、そこから徐々に水が入ってきます。
他の擦りキズで分かり辛いですが、船底側にも亀裂が入っています。
この箇所を両側から埋めていきます。
ネット検索によると、同じ部材を使って熱を加えて溶かしながらの溶着作業が良いらしい。
ということで、カヤックの安全性に問題のない箇所から部材を切り出します。
補修に使用する道具
左から、部材切り出し用のカンナ、キズを削り取るためのカッター、コテ、ヒートガン。
ちなみにコテは、先端がナイフになっており、スペアとしてハンダ付けするときの棒状の先端も付属しています。
補修部材の切り出し
補修部材は、カンナを使って切り出しました。
カッターでも出来るんだろうけど、同じ厚みで一定の長さが欲しい場合はカンナが便利だと思います。
この部材をキズに充てて、ヒートガンで熱して溶着すれば修理できるはず。
練習として他のキズで試してみます
試しに小さなエグレを埋めてみました。
初めてにしては上手くいった!
このキズ補修のポイントはナイフ状のコテでした。
まずキズの長さに合わせて部材を切り、それをキズの上に乗せてヒートガンで熱しました。
ヒートガンの温度がよくわからず、充てては離すを繰り返しながら様子を見ます。
暫く熱を加えていると、先に補修部材に艶が出始め丸まりながら溶け出します。
次に本体表面が濡れた状態になりました。
しかし、本体を変形させることなく且つ、溶着させる熱の充て具合が分からない。
そこで、コテのナイフで補修部材を撫でつけながら埋めて、写真のAFTER状態になりました。
本番修理へ
練習の修理方法で本番もいけると思っていましたが、結論としてはダメでした。
練習と何が違ったのか?
それは、傷の表面状態と箇所でした。
まずは表面状態です。
ひび割れキズには、えぐれキズがありません。よって、補修部材を乗せてもヒートガンの風によりキズ上に定着出来ませんでした。練習のえぐれキズでは、補修部材が窪みに引っかかって風を送っても動くことなく、直したい場所で溶けてくれました。
次に補修する箇所です。
カヤック内側のキズに関して、外からキズは見えるものの、作業するとなると入り組んでやり辛い箇所でした。
片手で修理部材を持ち、もう片手ではヒートガンやコテを持たなくてはいけません。
両手を突っ込んで自由に動かせるスペースはありませんでした。
ヒートガンは諦めコテのみで補修
上記の2つの制約により、このキズに特化した?直し方になりました。
補修部材をヒートガンで溶かせないため、ヒートガンは諦めてコテのみに。
また、コテも先端がナイフだと、ナイフを撫でつける動きが必要になり、その動きもできない。
よって、ナイフから棒状の先端へ付け替え、まさにハンダ付けと同じ要領で行いました。
少しずつ補修部材をキズに充てては、上からコテ先で押さえて溶かしていきます。
これを3~4層ほど繰り返し肉盛りしました。
船底側も同じ要領です。
こちらは作業に邪魔なものはないのですが、内側がそれなりに補修できたと思ったので、同じ方法をとりました。
これで一応、ひび割れは埋まりました。
ただ最後まで不安を拭いきれなかったのは溶着具合です。
ある程度の深い層でもちゃんと溶着できているのか?
今回のキズの箇所は、カヤックに着座する際に手を置いて負荷が掛かる部分です。
表面だけだと、すぐにまた割れてしまう可能性も大。
次回、修理後の初浮きをレポートします。